免許更新回数とは?不動産会社の営業年数との関係を解説
宅建業免許の更新回数と不動産会社の営業年数の関係を徹底解説。更新回数ごとの意味、計算方法、業者選びへの活かし方と注意点を具体例とともに紹介します。
不動産会社の看板や名刺に書かれている「東京都知事(3)第12345号」——このカッコ内の数字が免許更新回数です。
この数字を読み解くと、その不動産会社がどのくらいの期間営業しているかがわかります。この記事では、免許更新回数の意味と計算方法、そして業者選びへの活かし方を詳しく解説します。
免許更新回数とは
**宅地建物取引業(宅建業)**の免許は、取得後5年ごとに更新が必要です。更新のたびにカッコ内の数字が1つずつ増えていきます。
| 免許番号の例 | 意味 | 営業年数の目安 |
|---|---|---|
| (1) | 新規取得・未更新 | 0〜4年 |
| (2) | 1回更新済み | 5〜9年 |
| (3) | 2回更新済み | 10〜14年 |
| (4) | 3回更新済み | 15〜19年 |
| (5) | 4回更新済み | 20〜24年 |
| (10) | 9回更新済み | 45〜49年 |
| (14)以上 | 13回以上更新済み | 65年以上 |
計算式は次のとおりです。
営業年数の最低ライン = (更新回数 − 1)× 5
たとえば更新回数が(3)なら、最低でも「(3−1)×5 = 10年」以上営業しているということになります。
1996年以前は3年更新だった
現在は5年ごとの更新ですが、1996年(平成8年)の宅建業法改正以前は3年ごとの更新でした。
そのため、更新回数が多い老舗の不動産会社は、一部の期間を3年周期で更新しています。これを考慮すると、更新回数の多い会社は実際の営業年数が単純計算より長い場合があります。
たとえば更新回数(14)の会社の場合、1996年以前に3年周期で何回か更新していたとすれば、単純な「13×5=65年」より長く営業していた可能性があります。
免許更新ができなかった場合はどうなる?
5年ごとの更新を怠ると、宅建業の免許が失効します。失効後に宅建業を行うことは違法です。
また、重大な法令違反を起こした場合、免許取り消し処分を受けることがあります。この場合、カッコ内の数字はリセットされるのではなく、免許そのものがなくなります。
その後、新たに宅建業免許を取得した場合は(1)から再スタートです。つまり、更新回数が少ない会社が必ずしも新しい会社とは限らないという点も覚えておきましょう(ただしこのケースはまれです)。
免許換えをしても回数は引き継がれる
事務所の移転や拡張などで知事免許から大臣免許へ(またはその逆へ)免許換えをしても、カッコ内の更新回数は引き継がれます。
たとえば「東京都知事(5)」が大臣免許に換えた場合、「国土交通大臣(5)」になります。免許の種類が変わっても、長年の実績を示す更新回数は変わりません。
知事免許と大臣免許の違いについても合わせてご覧ください。
更新回数で何がわかるか
わかること
- 最低限の営業年数:更新回数から最低でも何年以上営業しているかがわかる
- 免許の継続性:定期的に更新手続きをしており、法令遵守の基礎ができている
- ある程度の組織力:更新には一定の要件(宅建士の設置など)を満たす必要がある
わからないこと
- サービスの質:営業年数が長くても、対応が丁寧とは限らない
- 物件の豊富さ:老舗でも、扱う物件数は会社規模によって異なる
- 最近の行政処分歴:過去に問題を起こしていた可能性は別途確認が必要
私が更新回数に注目するようになった理由
賃貸を探していた頃、問い合わせた不動産会社でおとり物件(来店後に「もう決まった」と言われるパターン)に遭遇したことがありました。
後から調べると、その会社の免許番号は**(1)**——開業から4年以内の会社でした。もちろんすべての(1)の会社がそうとは言いませんが、経験として「更新回数の少ない業者にはいくつかリスクがある」と感じるようになりました。
その後は、問い合わせ前に免許番号のカッコ内の数字を確認する習慣がつきました。
宅建業者検索Mapの色分け表示
宅建業者検索Mapでは、免許更新回数をピンの色で視覚的に確認できます。
| ピンの色 | 更新回数 | 営業年数の目安 |
|---|---|---|
| 赤 | (1) | 0〜4年 |
| 黄 | (2) | 5〜9年 |
| 緑 | (3)〜(4) | 10〜19年 |
| 青 | (5)〜(13) | 20〜64年 |
| 紺 | (14)以上 | 65年以上 |
地図を見ると、地域によって老舗の不動産会社が多いエリアと、新規参入が多いエリアの傾向が視覚的にわかります。引っ越し先の地域の不動産業界の状況を把握するのにも役立ちます。
まとめ
- 免許更新回数は宅建業免許のカッコ内の数字で、5年ごとに1増える
- 計算式:(更新回数 − 1)× 5年 = 最低営業年数の目安
- 1996年以前は3年更新だったため、老舗は実際はより長く営業している
- 更新回数が多い = 信頼できる業者の可能性が高いが、それだけで判断は禁物
- 免許換えをしても更新回数は引き継がれる
- 宅建業者検索Mapで色分け表示により、地域の業者の傾向を視覚的に確認できる
免許更新回数は、不動産会社選びの「最初のフィルター」として活用してください。